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スーダンでの活動

紛争の影響を受けた人々への支援活動

2018年9月18日 更新

避難民・帰還民を対象とした生活・教育環境の改善支援を実施しています。

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JVCが南コルドファン州に活動の拠点を移した後の2011年6月、政府軍と反政府軍との大規模な紛争が勃発しました。州都カドグリにあったJVC事務所は市街戦の最中に襲撃、略奪を受け、日本人駐在員は緊急退避をしました。

紛争は瞬く間に州内に拡大し、各地で激しい戦闘や空爆が行われました。村を焼かれた人々は山中を逃げ惑い、何万人もの国内避難民となってカドグリに流入してきました。そのほとんどは女性と子どもです。この知らせを受け、JVCは同年11月にスーダン人職員を呼び戻して閉鎖されていた事務所を再開。避難民への緊急食料支援を開始しました。

その後、避難民は、親戚や同郷の知り合いを頼ってカドグリ市内や周辺の半農村地帯で生活を始めました。JVCは食料支援を終了し、こうした人たちが自らの手で食べ物を得ることができるような農業や生計活動の支援に活動の軸足を移しました。

2013年度からは避難民の居住区を中心に井戸掘削など給水設備の支援も開始し、2014年度から2015年度にかけては避難民の再定住支援として、再定住用住居100戸の建設、トイレ設置支援などを実施しました。

2016年度からは、女性と子ども支援に重点をおいて活動を行っています。避難民の子どもたちの多くは出生登録をもっていないため、学校に通ったり、医療費の免除を受けたりするのに困難が生じます。そこで、避難民及び地域住民の児童が出生登録を取得できるよう、手続きや費用を支援しています。また、多くの小学校で教室が不足しているため、出生登録を取得した子どもたちを含め、より多くの児童が学校に通えるよう小学校校舎の増設や改修を実施しています。

また、2016年半ば以降、政府・反政府軍の双方が「自主停戦」を宣言して休戦状態が続いており、情勢は安定をみせています。こうした中、カドグリ郡に隣接するリフ・アシャギ郡などでは、人々の帰還がみられるようになりました。しかし、帰還先の給水施設や学校等のインフラは破壊されるなどしており、安心した暮らしを送ることが難しい状況です。

人々が希望を失わず、自分たちの手で生活を改善していくため、JVCは2018年現在、避難民や帰還民を対象とし、次のような活動を行っています。

活動対象地域

(1)南コルドファン州カドグリ郡

紛争前、2010年の調査では人口13万5千人。紛争が勃発した2011年に州都カドグリ市では激しい市街戦が起きましたが、その後は政府軍が制圧し、治安は回復しています。カドグリ市内と郊外の半農村地帯には5万人を超える避難民が流入。カドグリ市の西部、南部に広がるヌバ山地と呼ばれる反政府地域にある村々への帰還の目処はたっていません。

(2)南コルドファン州リフ・アシャギ郡

カドグリ郡の北に隣接する郡。紛争前の人口は5万7千人。農耕のほか、多くの人々が牧畜に携わっています。郡の東部では2013年に大規模な戦闘が起き、1万人以上が郡の中心であるクエイクの町やカドグリに避難しました。情勢が落ち着くにつれ、政府支配地域にある一部の村では避難先からの帰還がみられますが、井戸などのインフラは紛争中の破壊行為などにより不足しています。

活動内容

(1)給水支援(井戸の新設・補修と維持運営の仕組み作り)

  1. 手押しポンプ井戸の新設
  2. JVCが新設した井戸JVCが新設した井戸

    カドグリ近郊の半農村部では、生活用水は手押しポンプ井戸に頼っています。集落によっては近隣に井戸がなく、住民は遠くの井戸まで行かなければならず、水汲みをする女性や子どもの負担が増加します。また、水を巡る集落間や住民間の問題の発生も懸念されます。

    JVCは、多数の避難民が居住する地区を中心に、2014年から2017年までに、15本の井戸を新設しました。今後は、帰還地域を中心に設置を進めていきます。

  3. 手押しポンプ井戸の補修
  4. 既に井戸がある地域でも、紛争による住民の移動や新しい避難民の流入により、住民がこれまで行ってきた井戸の維持運営が難しくなりました。また紛争中に壊されるなどした多くの井戸が故障したまま稼働していません。

    JVCは2014年以降、30本以上の井戸を補修しました。集落によっては、過去に研修を受講して実際に修理するなどの経験を積み、井戸の補修技術を持った住民がいます。そのような場合には、JVCは必要な交換部品を提供するなどの最低限の支援を行い、住民自身の手で補修を実施できるようにします。

    今後も、住民と話し合いながら必要な補修を行っていきます。

  5. 住民による維持運営の仕組み作り
  6. 井戸の新設、補修のいずれの場合も、大切なことは今後、住民が自分たちで適切な維持運営を行っていくことです。そのためには、維持運営を中心になって行う住民(井戸管理委員会)が選ばれ、基本的な井戸の点検や補修の知識・技術を身に付けること、また、消耗部品などを購入する費用のための積立金を住民から集めることが必要になります。

    技術研修技術研修

    JVCは、こうした仕組みづくりのため、住民に「井戸の正しい使い方や定期点検の大切さ」を伝える啓発活動、井戸管理委員会への技術研修や運営管理のための研修などを実施していきます。

【対象地区】

カドグリ郡、リフ・アシャギ郡など

(2)出生登録取得支援

避難民居住区では、戸籍の基礎となる出生登録を持たない子どもが多くいます。出生登録がなければ、就学できない、5歳以下の無償医療サービスが受けられないなどの困難が生じます。紛争により父親が死亡また行方不明であったり、避難先で婚外子として生まれたりした場合には、出生登録手続きは煩雑になり、母親は裁判所への出廷などが必要となります。一方、出生時に登録を行えば費用も複雑な手続きも発生しないため、出生後速やかに出生登録を行うことの重要性や手続きについての理解を促進する啓発活動が重要となります。

  1. 出生登録の必要性をアピールする啓発イベント
  2. 出生登録の重要性を伝える啓発イベント出生登録の重要性を伝える啓発イベント

    出生登録や教育の重要性を認識できるように、寸劇や講話を組み合わせた啓発イベントを各対象地で実施しています。その後、啓発イベントの内容について少人数で話しあって更に理解を深めるためのグループ・ミーティングも開催しています。

  3. 出生登録支援
  4. 避難民だけでなく、条件を満たす受け入れ地域の児童のうち、支援を必要とする児童(父親が不在、婚外子など)をリストアップし、出生登録手続きとその費用を支援しています。これまでに約2,000人の児童が出生登録を手にすることができました。

【対象地区】

カドグリの避難民を受け入れている地区

(3)小学校の校舎増設と備品支援

多くの学校で教室が不足しており、100人近くがひしめき合うクラスや、一部の児童が屋外で授業を受けている学校も少なくありません。出生登録を得た子どもを含め、より多くの児童が学校に通えるように、教室が不足して児童の受け入れが困難な小学校を対象に校舎の増設を支援しています。また、リフ・アシャギ郡などの帰還民受け入れ地域においては、紛争開始以降、放置・破壊されるなどして使用できなくなっている学校が多くあるため、校舎の建設を行っています。

学校の机や椅子の不足も深刻で、児童が石や床、壊れた椅子に座って授業を受けていることも珍しくありません。そのため、修理や新規製作などによって机いすを支援しています。

【対象地区】

カドグリ郡、リフ・アシャギ郡など

学校での子どもたちの様子学校での子どもたちの様子
校舎建設校舎建設

(4)避難民、帰還民、地域住民によるコミュニティ再生支援

休戦状態が続いて情勢が落ち着いているとはいえ、水や農地の利用、生活空間の確保、教育機会の不均等など、避難民・帰還民と地域住民との間には様々なトラブルの原因が横たわっています。

JVCは、正式な停戦合意や反政府地域へのアクセス緩和の動きに注目しながら、紛争により分断された人々が、安定した社会、生活を再建するために、住民間の対話の場を設けて、信頼醸成や紛争の予防をサポートしています。

【対象地区】

カドグリ郡、リフ・アシャギ郡など

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