【戦闘から2年スーダンに注目して!】NGO共同記者会見&バナーアクションレポート
2025年4月13日、「戦闘から2年スーダンに注目して!」NGO共同記者会見&バナーアクションが、IKE・Biz としま産業振興プラザ6Fにて行われました。
本記者会見は、4月15日に戦闘勃発から2年となり「世界最悪の人道危機」と言われるスーダンへの注目を集めるべく、現地で活動するNGO4団体によって開催されました。複数の団体が連携して同日に発出した共同声明の発表と、スーダンの現状が伝えられ、参加者とともにメッセージを込めたバナーアクションが行なわれました。その様子をお届けします。
当日は以下のタイムテーブルに沿って進行されました。
●趣旨/アクションの説明
源島菜月(特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC))
●記者会見
〇スーダン情勢の概要 後藤美紀(JVC)
〇現地駐在員からのオンライン報告① 今中航(JVC)
〇現地スーダン人スタッフからのビデオメッセージ⑴ モナ・ハッサン(JVC)
〇現地スーダン人スタッフからのビデオメッセージ⑵ アフターブ・アーラム(公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン)
〇在日スーダン人のスピーチ モハメド・オマル・アブディン(スーダン障害者教育支援の会)
〇現地駐在員からのオンライン報告② 相波優太(特定非営利活動法人難民を助ける会(AAR Japan))
〇現地駐在員からのオンライン報告③ 川原尚行(特定非営利活動法人ロシナンテス)
●質疑応答
●メッセージバナーアクション/写真撮影
会見の冒頭では、スーダン国軍と即応支援部隊(RSF)の戦闘と、それにともなう国内外避難民、死者数、食料不安の規模について基本的な情報が共有された後、戦闘が長引いている要因として他国の関与について解説があり、声明が発表されました。
記者会見の様子
現地で活動する団体として、JVCは現地よりZOOMで中継し、ポートスーダンの様子を伝えました。NGO現地のスーダン人スタッフの声がビデオメッセージで届けられました。JVCスーダン事業副代表のモナ・ハッサンからの動画も流されました。
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在日スーダン人のモハメド・オマル・アブディン氏は、故郷にいる自身の家族の話を交えながら、戦闘勃発から2年が経ちスーダンの人々が希望を失いつつあるという現実を語りました。
モハメド・オマル・アブディン氏
AAR Japanからは、現地で長く活動してきた日本のNGOはスーダンの人々から信頼と期待を寄せられていると話し、日本からの支援の重要性を訴えました。
ロシナンテスは戦闘勃発後にどうにか支援を届けようと、モハメド・オマル・アブディン氏の現地の知り合いと手探りで協働した経験を共有し、スーダンの人々に希望を持ってもらえるような貢献を続けていきたいと話しました。
質疑応答では、メディアの方からRSFなどが行なっている性暴力と被害者のケアに関する質問や、戦闘を止めるために国際社会としてできることについての質問、スーダン国内の分断が戦闘以前から存在したのかといった質問が投げかけられ、それぞれ登壇者から回答がありました。
バナーアクションでは参加者一人ひとりがペンを手に、
「知ること、忘れないこと、日本の私たちができることを考えること。スーダンのために、世界のために」
「介入をしている周辺国、見て見ぬふりをしている日本を含めて他国の責任は重大です。もちろん私たち市民の責任でもあります。みんなで声をあげましょう‼」
など、スーダンへのメッセージを心を込めて書き入れ、「スーダンに注目して」と訴える「目」が完成しました。
記者会見とアクションの模様は複数のメディアで報じられました。メディア一覧はこちら
また、記者会見とアクション全編はこちらからご覧いただけます。
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NGO共同声明「戦闘開始から2年ースーダンに関心を、スーダン市民の安全・保護を最優先にー」はこちらからご覧ください。
最大で15万人とも言われる命が失われながらも、ほとんど注目されていないスーダン。私たちと同じくかけがえのないスーダンの人々の命が尊重されるためには、国際社会の停戦に向けて働きかけ、日本からの支援を継続していくことが重要です。スーダンに目を向け、日本社会でも関心を広め続けていくことが求められています。