平和を足元からつくる、「地域の意志」に寄り添って「対テロ戦争」による2001年のアフガン攻撃開始後、JVCは現地での緊急支援、医療面での支援を経て、地域での教育や平和づくりへと活動を広げてきました。しかし日本から現地への渡航制限や資金面での制約は大きく、残念ながら2021年6月をもってJVCとしてのアフガニスタン事業を終了しています。
一部の活動は、元JVC事務所が現地法人化した、アフガニスタン人スタッフによる独立したNGO「Your Voice Organization(YVO)」が引き継いで実施しています。YVOの組織運営面において、JVCは今後も一定のフォローアップを続けています。
地域保健の活動
JVCは、アフガニスタン東部にあるナンガルハル県シェワ郡ゴレーク地域(人口約27,000人)で、2つの診療所を運営しました。現在は現地NGOに運営を移管しています。また、地域保健委員会活動なども運営し、住民による自主的な活動をサポートしました。
地域教育・識字教室
長い紛争や女子教育が禁止されていたタリバン政権時代(1996~2001)を経て、多大な損害を受けた教育の再構築が急務です。JVCは非識字人口が多いナンガルハル県・クズ・クナール郡で活動を行い、15歳以上の若者と成人の識字教室および普通教育促進を試みました。
ショービナさん
ショービナさんが3ヶ月の赤ちゃんだった時、家族は内戦中だったアフガニスタンから逃れ、難民としてパキスタンに移りました。パキスタンでショービナさんは脚を患い、脚は日に日に細っていきました。歩くこともままならず、アフガニスタンに戻ったときに手術を受けたものの治ることはなく、病院からは杖を渡されました。それ以来、杖を使う生活。寒い時期には脚に痛みを感じるそうです。
ショービナさんは学びたいという熱い思いから、今、脚が痛いときでも杖を使って、自分の村の中で行われている識字教室に通っています。とても楽しんで学んでいます。そんな彼女が言ってくれました。
「この識字教室を修了することができたら・・・、この脚ではどこにも行けないから、今度は自分がこの村の識字教室の先生になりたい」
ショービナさんが将来、今度は先生になって、そこで学ぶ多くの生徒がまた夢を育てていけたら。そんなに嬉しいことはありません。
識字・平和構築活動を引き継いだ
YVOのワハーブ医師
私たちはこの国が抱える難題の解決に貢献しようとしています。今このとき、女子教育はとても重要です。この識字教育を実施するだけでなく、女子教育の重要性への理解をどう広めていくか。その啓発のほうが活動の実施よりも大事です。
もし、この教育の禁止が何年も続けば、この国の「非識字率」はもっと高くなる。ですから活動と並行して、女子教育の啓発活動も実施する予定です。成功すれば、それはもっとも大きな功績となるでしょう。
ぜひこの啓発活動の一旦を担っていただけませんか。女子教育の禁止をアフガニスタンからなくしていくために、国際レベルで、そしてまた、アフガニスタンでの教育のためのもっとも小さな活動を支えていただきたい。それが女子教育を始めるための大きな努力へとつながっていくのです。
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