スーダンという国(3)
ハルツーム国際空港から、タクシーで約20分。Manshiyaという地区にあるビルの中に事務所はあります。大家族のオーナーが所有するその建物は、一部を賃貸物件として貸し出しており、2階にJVCが入居しています。門を入ると建物に囲まれた中庭があり、いつもオーナー家族の子どもたちがサッカーに興じています。階段を上がるとすぐ目の前が事務所の入り口。入ると広めのスペースがあり、テーブルとイスをおいてミーティングや作業に使用しています。このスペースの奥に台所があり、昼食は橋本がほとんどここで作り、時々モナがオリジナルスーダン料理を作ってくれます。
(ハルツーム事務所の入り口)
ミーティングスペースの左右に部屋があり、入って左手が事務所です。午前8時半から午後6時頃までここで仕事をしています。時々停電が起きたり、過電流で電球が「パン!」と割れたり、コピー機から煙が出たりとハプニングも多いですが、モナと2人、スーダンのこと、日本のこと、活動のことなどを話しながら作業しています。
(ミーティングスペース)
ちなみに過電流はちょっと注意しなければなりません。電球が急にいつもより明るくなり天井のファンがブンブンと勢い良く回り始めたら、要注意。すべての電源をコンセント口から抜かないと電気製品がだめになってしまいます。先日の過電流の後は、寝室のファンのスイッチが燃えていました・・・。
もう一つの部屋が橋本の寝室。この他にユニットバスとバルコニーがあります。洗濯機はないので手洗いです。洗濯機の動きを思い出しながら、バケツの中でぐるぐると洗濯物を回しています。バルコニーに干すとすぐ乾いてくれるのですが、砂が舞っているため乾いた洗濯物はどことなく黄色いです。また、停電でファンが回っていないと、室内がたちまち暑くなるので、電気が復活するまでの間、バルコニーで本を読んだりして過ごしています。でも、日中の3時から4時は暑すぎて危険です。
ハルツーム事務所の一日は床の掃き掃除、水拭きから始まります。大音量でお祈りを呼びかけるモスク(イスラム教寺院)からの「アザーン」と目覚ましの音で朝6時半に起床し、掃き掃除を開始。毎日やっても次の日には砂が溜まっているので不思議です。3部屋やるとたっぷり30分はかかり、汗もびっしょりですが、目覚めのいい運動です。頭の回転を良くするためにお砂糖を大さじ一杯入れた紅茶を飲みながら、メールとニュースのチェックをしていると、9時半頃モナが「アッサラーム・アライクム!」とやってきます。それから、今日の業務を確認したり、活動地のカドグリ事務所と連絡をとったりしているともう昼食の時間です。日本から持って来た調味料を使った「日本風」の料理を作るとモナは大喜びしてくれるので作りがいがあります。最近近くのスーパーで醤油(もちろん日本のものではありません)を発見したので「日本風」のレパートリーが広がりそうです。
午後も引き続きカドグリ事務所のスタッフと連絡を取りながら作業を進めて行きます。午後6時頃モナが「じゃあまた明日、マアッサラーマ!」と帰った後は、プライベートの時間。以前、ハルツーム事務所に研修に来ていたサファさんという女性が橋本のアラビア語の家庭教師として、週に2回ほど来てくれます。英語なしの身振り手振りでの説明がとても効果的でなかなかの教え上手です。12時頃寝室に入り横になるとすぐ夢の中。テレビもラジオもないので、寝ている間に見る夢が結構楽しみだったりします。
後半は橋本の生活紹介になってしまいましたが、これが、JVCハルツーム事務所です。
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