【 新型コロナウィルス関連 】 アフガニスタンでのCOVID-19対策キャンペーン 続報!
前回の記事でお知らせしたように、アフガニスタンの現地パートナーYVOは、COVID-19拡大防止に乗り出しました。
アフガニスタンでは、感染者が最も多いのはイランに接しているヘラート県、そして首都のカブールが続きます。私達の活動地ナンガルハルで確認できている症例はまだ少数ですが、確認できない患者や、保健衛生や医療施設の不足、それらへのアクセスの困難を鑑みると、予断を許さぬ状況です。
今回のキャンペーンに協力してくれるのは村のボランティアさんたちですが、なんと、JVCとYVOが実施している識字教室の先生と生徒さんたちです。3月に入り、ちょうど一年間の授業が終わって修了式が予定されていたところに、この度の新型コロナウイルスの影響が国内でも広がり始めたので、急遽、覚えたての文字を駆使して自分たちの地域での啓発キャンペーンを実施してくれることになりました、素晴らしい!!YVOスタッフたちはただちに計画や予算の変更を行い、街のお店が次々と閉まっていく中で、キャンペーンに必要な物資の調達に走りました。
(ジャララバード事務所の対策会議)
(苦労して手に入れた石鹸や消毒液などの物資を積み込み、いざ、村へ!)
フィールドに出かけたスタッフからの報告によると、今、彼らの事務所があるジャララバードという都市部と、活動村がある村のエリアを結ぶ橋では検問所が設けられており、許可書を持つ人しか行き来ができなくなっています。私達は行政にCOVID-19対策の活動に行く旨を伝え、許可書を携えていたので、通してもらえました。
村につくと、女性スタッフと男性スタッフはチームに別れ、まずこの新型コロナウイルスは感染症であり、"イスラム教徒でも罹る"(信者は罹らない、といった噂などが聞かれているため)ということや、わかっている症状がどのようなものであるか、どうすれば防げるかという基本的な情報を伝え、この情報を得た生徒たちがそれぞれ、もちろんマスクなどをした上で自分の近所の家を周り、対策を呼びかけるというものです。
(ボランティアさんに、衛生キットを渡す)
(キャンペーンの協力者は識字教室の先生と生徒の皆さん)
(男性識字教室の生徒の皆さん)
保健省が出している情報を元にした手作りのポスターも、各村で目立つところに吊るしてもらいました。手洗い、咳エチケット、接触を避けることなど予防策をイラストで表しています。
(村の目抜き通り?にある商店などにも吊るしてもらいました)
YVOスタッフで医者でもあるワハーブさんもこのキャンペーンに自ら出向いてアドバイスし、できるだけ多くの人に対策を呼びかけるようお願いしました。すると、この日の活動を終えたワハーブさんらが事務所に戻る車の窓から、さっそく、お願いをした村の若者が、貼り出されたポスターを使って、近所の人達に説明している様子が見えたそうです!!
一刻も早く、一人でも多くの命を救えますよう。
(早くも、村の人達がポスター活用してくれています!!)
加藤 真希(アフガニスタン事業担当)
高校生の時にラテンアメリカの情熱的な雰囲気に漠然とした憧れを抱き、同時にその地域の格差や貧困の状況に関心を持つ。大学の交換留学をきっかけにメキシコに何度か長期滞在し、先住民族地域でフィールドワークを行う地域開発学や、都市部のスラム地域での支援活動を経験する。その中で直面する圧倒的な格差の存在や、子どもたちが成長するにつれ夢を持つことが制限されていく社会構造をどうしたら改善できるのか悩む。大学在学中にJVCの調査研究・政策提言インターンを経験して以来、"国際協力"と"NGO"の世界に足を踏み入れる。メキシコから帰国した2012年度から現職となり、東京をベースにアフガニスタンにいる仲間たちと日々連絡を取り合いながらイスラムの世界やアフガニスタン情勢を勉強中。
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