REPORT

日本 カンボジア

ハーブの売上がすごいことに。みなぎる自信はどこから?

こんにちは。カンボジアから大村です。3週間続いたロックダウンが5/6に明けました(一部地域は継続中)!近日中にようやく、シェムリアップの事業地に戻ることができそうです。ちなみに、アルコール類販売禁止も同じタイミングで終わるものだと思ってストックしていたビールを全部飲んだところ、プノンペンのアルコール類の販売禁止は5/22までとのこと。あーあ・・・。

自分の力で子どもに・・・!ソク・スーさん

さて今日は、「ドライハーブで大忙し!」な日々のその後をレポートしたいと思います。この記事に登場していたボッパーさんが、念願の自転車を購入したことは、前回の記事での報告のとおりです。

こちらは、笑顔が素敵なソク・スーさん。数年前からJVCの研修に参加するようになり、最近は特にドライハーブ研修に積極的に参加していました。彼女は自宅近くの農園で、作物の世話をする日雇いの仕事を不定期にしているのですが(農園のオーナーは車で1時間程のシェムリアップの街に住んでいます)、そのオーナーに掛け合い、農園の一部でお茶の原料として出荷できるハーブ類の栽培を始めるようになりました。

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(美容にいい成分たっぷり!千日紅のお花と)

特に千日紅のお花を熱心に育てていたソク・スーさん。Demeterの工房から発注が入った12月下旬~1月にかけて、2回の出荷で約100ドルの収入がありました。これは、彼女が農園で稼ぐ約1ヶ月分の収入に値します。

本当に嬉しそうな顔で、「子どもに制服を買うことができた。初めて補修学級に通わせることもできた。これまでうちの子はそういったものに参加することができず、私自身も文字の読み書きができないので、学校での勉強に苦戦して悔し涙を流すこともあった。だけど、私が稼いだお金で、子どもにより良い環境を提供することができたの!」と話してくれたソク・スーさん。この日の彼女の晴れやかな笑顔を忘れることができません(後日、インタビューも撮影させてもらったので、また公開したいと思います)。

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(ソク・スーさんとお子さん)

夫が亡くなったの。だけどね・・・・。ヘン・スーンさん

ヘン・スーンさんは、空き時間にたまーにご夫婦でドライハーブ研修に参加をしていた方でした。

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ドライターメリックの研修に参加するご夫婦

先日はJVCスタッフがプノンペンの工房に出張し、原料を製品にするまでの工程を学ばせていただきました。自分たちが出荷したハーブがどのような工程を経て製品になるのかを知ることで、スタッフも村での研修方法に色々気付きがあったよう。今後が楽しみです。

ところがある日、旦那さんが果物を収穫しようと木に登った際、誤って木から落ち、亡くなってしまいました。その後のヘン・スーンさんはどう声をかけていいか分からない程に落ち込み、しばらくご自宅で静養されていました。JVCスタッフは、たまに声をかけにご自宅に伺い、挨拶をするようにしていましたが、とても悲しい時間が流れました。

数ヶ月が経ち、ちょうどDemeterの工房から、ドライジンジャーの発注が入りました。ヘン・スーンさんのお宅には生姜がたくさん育っていたので、声を掛けてみたところ、数ヶ月ぶりに「やってみたい」との返答が。久しぶりに研修に参加し、2回に分けてドライジンジャーを出荷しました。この売上は約150ドルとなりました。

売上を受け取った日のヘン・スーンさんの笑顔と言ったら・・・。

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(思わず売上と一緒にポーズ)

「夫がいなくなってからというもの、悲しくて悲しくてずっと何もできずにいた。生活は親類が面倒を見てくれていた。だけど今回、ドライジンジャーの話を聞いて、いつまでも泣いてはいられないと思って、やろうと思ったの。自分でもできることがある、ということに気付けて、今は本当に嬉しい。自分でこんな風にお金を稼ぐことができた!この売上で、養鶏用のケージを買って、養鶏を始めたい。夫がいなくて寂しいけれど、乗り越えたいと思う」

私はこの話を聞いた時・・・というよりも自転車を買ったボッパーさんの話を聞いた時も、子どもに色々できたの!と話してくれたソク・スーさんの話を聞いた時も、今回のヘン・スーンさんの笑顔を見た時もそうでしたが、売上以上の何か・・・。言葉にするなら「自信」が、皆さんの顔や振る舞いに、みなぎっているように感じます。とにかく、表情が違う。「自分の力で○○をした/する」ということが、こんなにも人の気持ちを前向きに変えるんだ、ということに、私自身が大きな刺激を受けています。

同時に、このような女性達の笑顔を引き出すビジネスを展開しているDemeterさんってすごいなあ、と改めて。「関わる全ての人が希望と自信をもって人生を選択していく一助になること」とHPに記載がありますが、本当、文字だけじゃなく、それをそのまま実現させているなあ・・・と思います。素敵なパートナーと出会い、村の皆さん×NGO×企業でこうして協力して、それぞれの良さを生かしながら取り組めていること、心から嬉しく思います。

自分達で生産・出荷!

そんなわけで、約15種類のハーブをドライにしてお茶の原料を生産できるようになった村の皆さん、現在はご自分たちで、車で約5時間離れたプノンペンまで出荷をおこなっています。

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できたドライハーブを・・・

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(バイクや自転車に乗せて・・・)

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(プノンペン行きのバスが出ているバス停に運びます)

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(ダンボールに連絡先を書いて、中には納品書を入れて・・・)

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(出荷完了!伝票の書き方や梱包の仕方など、様々なトレーニングを積みました)

工房到着後は、すべて手作業で商品になります・・・!

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(パッケージもかわいい!©demeter)

今日はドライハーブ研修のその後と、最新状況の報告でした!次回もお楽しみに。

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