カンボジア事業終了後のスタッフは今
こんにちは。元・カンボジア事業現地代表の大村です。
前回、前々回と続けて、カンボジア事業終了後の事業地の様子を紹介してきました。
そして今回は、ご質問いただくことも多い、事業終了後の「JVCスタッフの今」をお届けしたいと思います。
約10年にわたってJVCカンボジア事業を支えてくれたスタッフのソマッチ。
事業地・コンポンクダイ出身の彼女はJVC退職後、コンポンクダイの村役場の一員として働いています。日々の業務はCOVID-19のワクチン接種の受付や、担当地域を訪問して生活が苦しい方々の聞き取りを行ったりと、多岐にわたるようです。
JVC時代の研修講師の経験や、村の方々との細やかなコミュニケーション、インタビューなどの経験が現在の仕事にも生きているそう。
そのほか、副業として、洋服の通販サイトの運営などもやっているそうです。 最近のカンボジアはFacebook上での洋服や健康食品、化粧品の販売がとても盛んで、私のカンボジア人の友人の多くも、頻繁にFacebookライブでものを販売しています。ちなみにソマッチは役場の職員ということで公務員ですが、カンボジアの公務員は副業が可能です。
(COVID-19ワクチン接種の窓口担当の日の一枚だそう。業務中の自撮りOKなのがカンボジア~)
このブログにも何度も登場したドライバーのリツさん。25年以上に渡り、JVCカンボジア事業を支え続けてくれました。
そんな彼は事業終了後、息子さんとともにプノンペンの市場に携帯電話ショップを開業しました。 携帯電話の修理技術を学ぶ学校を卒業した息子さんが修理担当、リツさんは新規機種販売担当として、毎日お店に立っています。
(どっちがリツさん・・・?!瓜2つの息子さんとリツさん)
(コロナの規制で補償なしの休業や一日置きの営業が続いた時期もありましたが、ようやく毎日営業できているそうです)
年齢を重ね、長距離運転はもうやらないそうですが、プノンペン近郊限定でドライバー業も継続しています。私も、友人たちとの小旅行のドライバーを個人的にお願いしたりしていました。リツさんの運転は誰よりも安心安全!
(日帰り旅行のドライバーをお願いした日の一枚)
私は2月中旬に現地での業務を終え日本に帰国したのですが、最後の空港までの運転も、もちろんリツさんにお願いしました。この丸4年、多い時は事業地~首都プノンペンの約5時間の長距離移動を週に1~2往復していたこともあり、本当に多くの時間をともに過ごしました。
これからもカンボジアに行った時は、リツさんが完全引退を決めるまでずっと、ドライバーをお願いしたいと思っています!
(公私ともに一番、私の面倒を見てくれました。本当に頭があがりません)
最後はポク。
ポクも冒頭で紹介したソマッチと同じで、事業地・コンポンクダイ出身在住の女性です。彼女はJVCを退職後、長年の夢だったブックカフェをコンポンクダイにオープンしました。
自分が小さな頃、本に触れる機会がほとんどなかったことから、いつか地元で学生が集うカフェを開きたいと昔から語っていた彼女。夢をかなえた姿はただただかっこいいです。
(JVCの農業関連の書籍の一部も、このカフェに引き継ぎました)
(ご家族で一から建設。予算に限りもあるので少しずつ少しずつ大きくしていきたい!と語っていました)
(絵本もあるので小さなお客様も遊びに来ます)
(コロナで休校が続いていた近所の高校も開校し、ポクが一番来て欲しいと語っていた学生のお客様もチラホラ)
きっとこれからも、ポクの輝くような笑顔に、たくさんの人が集まるカフェになるんだろうなあ、と思います。彼女はこのカフェのほか、事業で担当していたハーブティーの原料の出荷の仕事も、出荷先の工房と業務委託を結んで続けています。 発注が入るたびにポクがコンポンクダイへの注文分をとりまとめるなどしているそうで、頼もしい活躍ぶりです。
(自分がJVCで得た知識と経験を次世代に伝えたいと言うポク。次に会う日が楽しみ!)
ちなみにポクは、カンボジア事業40年の歩みをまとめた記念映像でも、このブックカフェオープンの夢を語っています!〈22:58~〉登場します。記事の最後にリンクを貼ります。ぜひご覧ください。
以上、事業終了後のスタッフの今!でした。今回は最終日をともに迎えたスタッフを紹介しましたが、 他の元スタッフもインターナショナルNGOに転職したり、カンボジアのローカルNGOに転職するなど、新たな道を歩んでいます。
(新卒でJVCに入り、今はローカルの農業NGOで頑張るソチア。左から4番目)
この40年、本当に多くのカンボジア人スタッフが在籍していましたが、自分で事業をおこしたり、転職したり、政治家になったり、海外に留学したり・・・皆それぞれの場所でJVCでの経験を生かしながら、また活躍の場を広げていくのだろうな、と思います。
またの再会を楽しみにしながら、私も負けずに、できることを続けていきます。
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