8月5日に発生したガザ攻撃について
8月5日現地時間16時頃、イスラエルがガザ内にいる武装組織イスラミック・ジハード(以下、PIJ)の要人を狙って空爆を行ったことをきっかけに、3日間にわたり双方からの激しい攻撃が続けられました。
イスラエルからの空爆はガザ地区の北から南まで一般人の居住地域を含めて広範囲にわたり、ガザではこれまでに15名の子どもを含む44名が亡くなり、360名が負傷しています。イスラエル側では、ほとんどのロケットやミサイルが防空システムによって迎撃されましたが、避難する際などに負傷者が出ました。
その後、エジプト政府の仲裁によって7日夜(現地時間)から双方が停戦することで合意しました。ただ、これは一時的なものであり、これまでにも何度も攻撃が再開されてきたので、いつまた攻撃が勃発するかわかりません。。
JVCでは、現地の状況を引き続き注視しつつ活動を続けてまいります。
*掲載した写真はAEIのスタッフから共有されたSNS上のものです*
現時点では、現地パートナー団体のArd El Insan (アル・デル・インサーン:AEI)のスタッフおよびボランティアの方々など、JVCの関係者については安全が確認されています。ご心配の声をお寄せいただいた皆さま、ありがとうございました。
現地パートナー団体のArd El Insan (アル・デル・インサーン:AEI)のスタッフは、同じガザの人たち、特に子どもたちが犠牲になっていることに大変心を痛めています。恐怖と戦う中、AEIのスタッフがメッセージを寄せてくれました。
私たちはパレスチナ人として、本当に悲しい・腹立たしい気持ちです。なぜパレスチナ人の子どもが、眠っている間に、恐怖で眠りから覚めた時に、自分の家が破壊されて泣き叫んでいる時に、家族の誰かを失い悲しみに暮れている時に、亡くなったりけがを負わなければいけないのでしょう。
世界中の誰がこんな恐怖や痛みの中で生きることに耐えられるでしょうか。こんなことが突然起こるなんて夢にも思わず、多くの罪のない人や子どもたちが亡くなり、また家族をなくしています。 みなさんに問いたいです。ガザの子どもたちには恐怖や痛みなくしては、幸せに平和に生きる権利がないのですか?
私は自分たちの身に起きていることや、小さな子どもたちがガザに住んでいるというだけの理由で家族を失って悲しみに暮れていたり、けがを負っているのを(SNSなどで)目にすることが悲しくて仕方ありません。そして次はだれの番かわからないのです。子どもたちが直面している恐怖や、子どもたちの思いについて言葉で表すことはできません。
攻撃が止んだとはいえこれまで何度も停戦が破られてきたことから、ガザの人々はまたいつ空爆が始まるかわからないという不安の中にいます。 今回、空爆の最中、ガザのリハビリ専門病院であり、身寄りのない高齢者や障がいを持つ人を受け入れているエル・ワファ病院の院長バスマン氏からこんな言葉がありました。
「私が最も心配しているのは、ガザの人々は死んで良くて、ウクライナの人々は死んではいけないかのように、世界が私たちから目を背けていることです。」
ガザだけでなく、現地にいると普段から「世界は自分たちパレスチナ人のことなんてもう気にしていない」「世界から無視されている」という言葉をよく耳にします。
攻撃が止んでも、占領地であるという問題が解決したわけではありません。パレスチナの人々は、高く厚い壁に囲まれた地域の中で監視されるという異常な日常を強いられ、外とも自由に行き来できず、時に家や土地、家族などを奪われるという日々を過ごしています。
日本も含め世界中で様々な問題や戦争が起き、一つの問題をずっと追い続けることは難しいですが、今後もパレスチナに関心を持ち続けていただけたらと思います。
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