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【パレスチナ現地レポート#05】入植地と占領

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皆様こんにちは!JVC広報担当の佐藤です。2024年9月23日から10日間、現地視察のためイスラエル・パレスチナを訪ねてきました。パレスチナ現地レポートその5をお届けします。前回の記事はこちら

東西に分かれたエルサレム

JVCの事務所がある東エルサレム。エルサレムはグリーンラインと呼ばれる境界線で東西に分かれており、東側がパレスチナ、西側がイスラエルとされれました。東西の間に壁はなく、検問所を通る必要もないため、行き来が自由にできるようになっています。

エルサレムには「旧市街」と呼ばれる3大宗教の聖地があり、ユダヤ教の聖地「嘆きの壁」などがあります。

増え続ける入植地

東エルサレムにはパレスチナ人が住んでいますが、ユダヤ人の住む「入植地」と呼ばれる場所が点々と存在しています。

入植地は鉄柵と鉄線で囲まれており、監視カメラがある所もあります。自分たちの存在を象徴するかのように、イスラエルの旗が掲げられている所も。JVCが活動するシルワン地区では、ユダヤ人による入植地が増え続けているのです。

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ユダヤ人による入植地。鉄柵と鉄線で囲まれ、屋上に監視カメラがついている

いつか家を失うかもしれない

東エルサレムでは、家の増築にもイスラエルの許可が要ります。申請には時間もかかり、簡単に許可が下りる訳ではありません。

そのため、屋上に少しずつ小屋のようなものを建てたり、工夫をして生活をしています。それが「違法建築」として扱われ、イスラエルによる家屋取り壊し命令が出されます。

今まで自分が住んでいた家を取り壊すように命令が出され、命令に従わないと罰金を取られます。命令に従わない場合、イスラエルが家を取り壊すことになり、取り壊しにかかる費用は自分たちで負担しなければならないのです。

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取り壊し命令が出されている家。少しずつ家が壊されている様子が見える

自分たちで取り壊した方が安く済む、という理由から、自分で建てた家を自分の手で壊すことを決断する人も。

汗水垂らして建てた家を、自分で壊すという理不尽な現実。また、お墓や公園を作る、という目的で、突然家を追い出される人もいます。

東エルサレムの人びとは、「いつか家を失うかもしれない」という不安に、毎日のように直面しているのです。占領の日常は、もはやガザの中の話だけではないのです。

では、入植地が増え続けるとどうなるのでしょうか?

現地レポートはつづく…

パレスチナ現地レポート

執筆者

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佐藤未奈(広報/FR担当)

福島県出身。大学時代にフィリピンに留学し、人生で初めてストリートチルドレンに出会い、何かしたいと思いつつ無力感を感じる。大学卒業後は客室乗務員として勤務。国内線/国際線に乗務し、中東・ドバイにて10年間生活する。

不規則な生活で体調を崩し、人生を見直すため35歳で退職し帰国。アートが好きだったことから、京都の大学でデザインを学び、グラフィックデザイナー/イラストレーターに。絵本や広報物のデザインなどを手掛ける傍らプロボノとしてNGOに関わるうちに、NGOの広報に興味を持ち、2024年1月、JVCに入職。

イラストの代表作はフィリピンおさるのターシゃん

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「JVCの中の人を知ろう!~佐藤未奈さん編~」

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