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【パレスチナ現地レポート#08】ガザから遠い場所で

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皆様こんにちは!JVC広報担当の佐藤です。2024年9月23日から10日間、現地視察のためイスラエル・パレスチナを訪ねてきました。パレスチナ現地レポートその8をお届けします。

前回の記事はこちら

再び検問所を抜けて

私たちは再び検問所を通り、ヨルダン川西岸地区・ラマッラを訪れました。

ラマッラの街はとても活気があり、カフェやレストラン、市場やヘアサロンなどがギュッと詰まった街。お店にはたくさんの商品が並んでおり、買い物客で賑わっています。

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私たちはラマッラの中心部を抜けて、現地NGO・パレスチナ医療救援協会(PMRS) を訪ねてきました。

JVCではパレスチナ・東エルサレムで20年近く協働してきたPMRSとともに、ガザ地区で移動診療や粉ミルク支援を実施しています。

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PMRSでは、ガザにて3つのヘルスケアセンターと、40の移動診療チームが活動しています。JVCとのガザ緊急支援として、2024年末までに乳児用の粉ミルク5,755缶、8種類の医薬品をガザに届けました。現在は、3回目の支援を計画中です。

ガザではA型肝炎や下痢などの感染症が蔓延していますが、医薬品が全く足りておらず、物資の搬入や送金も困難な状況にあります。

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PMRSイスカフィ医師とミーティング

ガザから遠い場所で

ガザのニュースを見るたびに、憤りと無力感を感じる日々。「私にもできることはあるのだろうか?」というモヤモヤを抱えていた私は、イスカフィ医師に質問してみました。

「ガザから遠い所にいる私たち日本人にもできることはありますか?」

イスカフィ医師は "That's a good question." と言いながら、

政府や社会に対して声をあげること、
人びとの関心を高めること、
現地で活動する団体を応援すること。

日本人にはそれができると思う。

と、力強く答えてくれました。

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PMRS本部にて

ガザから遠い所にいる私にもできることは何か….悶々と考えながら再び検問所を通り抜け、帰路に着きました。

現地視察も終わりに近づき、ついにやってきた帰国の日。空港にたどり着いた先には、世界一厳しいと言われる出国審査が待っていました…

現地レポートはつづく…

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再び検問所を抜けて東エルサレムに戻ります

パレスチナ現地レポ―ト

執筆者

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佐藤未奈(広報/FR担当)

福島県出身。大学時代にフィリピンに留学し、人生で初めてストリートチルドレンに出会い、何かしたいと思いつつ無力感を感じる。大学卒業後は客室乗務員として勤務。国内線/国際線に乗務し、中東・ドバイにて10年間生活する。

不規則な生活で体調を崩し、人生を見直すため35歳で退職し帰国。アートが好きだったことから、京都の大学でデザインを学び、グラフィックデザイナー/イラストレーターに。絵本や広報物のデザインなどを手掛ける傍らプロボノとしてNGOに関わるうちに、NGOの広報に興味を持ち、2024年1月、JVCに入職。

イラストの代表作はフィリピンおさるのターシゃん

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「JVCの中の人を知ろう!~佐藤未奈さん編~」

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