REPORT

アフガニスタン

アフガニスタンに行ってきました。

ソ連侵攻から数えて40年近く紛争が続くアフガニスタンでは、犠牲となる民間人が後を絶たず、特に農村部ではインフラも届かない厳しい生活環境の中で人々が暮らしています。復興へは、長く遠い道のりが続きます。JVCは2001年の緊急支援以来、保健医療、教育支援、平和構築、提言という4つの活動を行っています。

近年は治安の悪化により日本人がアフガニスタンに入ることが非常に困難な状況が続いていますが、昨年12月、小野山と加藤がアフガニスタンを訪問しました!様々な制約の中ではあるものの、現地の仲間たちと再会し、交流や協議を行ってきました。

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(経由地のドバイの空港から飛行機に乗り込む小野山。いよいよアフガニスタンへ!)

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(カブールに近づきます。山脈が見事!)

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(首都のカブール空港は民軍両用のため、軍用ヘリも発着していました)

アフガニスタンでは、現地事務所の同僚たちはもちろんのこと、普段はレポートでしか情報を得られない活動地の村の人々と直接顔を合わせることが出来たこと、これが何よりの収穫となりました。それは事業担当者である私たちにとって大きな喜びであるというだけでなく、日本人の訪問は、(日本を含める)国際社会がアフガニスタンに関心を寄せ、本気で復興支援を継続するのだという姿勢を示すことにもなるからです。今、アフガニスタンの状況は未だに深刻であるにも関わらず、国際支援は減り続けています。

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(活動を牽引している村の長老たちとの再会(360度カメラで撮影))

村の人たちとの面会の中で私が最も印象的だったのは、長老たちから言われた次の言葉です。

「日本でも、アフガニスタンではずっと戦争が続いているから、私たちのことは危ない国、危ない人々だと思われているでしょう。しかし、どうか、皆さんに伝えてほしい。私たちアフガン人は決して好戦的な人たちではないということを。アフガン人だけが戦っているのではなく、アフガニスタンを不安定にさせたい外からの干渉が絶えないのだということを。自分たちは、心から平和がほしいと望んでいるのです」

切実なこの訴えに、思わず涙をこらえました。

さて、アフガニスタンと言えば、日本に負けるとも劣らないおもてなしの文化があります。お茶はどこに行っても振る舞われ、客人を手厚くもてなしてくます。カルダモンの香りが効いた緑茶に砂糖をたっぷり入れるのが定番です。個人的に一番のお気に入りのお茶請けは、特産物のレーズン。これは日本ではなかなか手に入らない逸品です。

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(客には必ずお茶を振る舞う、おもてなし文化)

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(子どもたちは好奇心旺盛!けらけら笑って走り回っています)

アフガニスタンには、厳しい暮らしも、丁寧なおもてなしのお茶の時間も、子どもたちのはじける笑顔もありました。360度カメラも用いて撮影してきた現地の様子をご報告するとともに、アフガニスタンの魅力と国際支援の状況などをお伝えしたいと思います! 男性と女性では文化的な背景からも見られる場所が少し異なりますので、小野山と加藤で2回に分けて報告会を開催いたします。少人数、アットホームな雰囲気で、アフガンのお茶とレーズンを用意してお待ちしています。

※報告会は終了しています

執筆者

加藤 真希(アフガニスタン事業担当)

高校生の時にラテンアメリカの情熱的な雰囲気に漠然とした憧れを抱き、同時にその地域の格差や貧困の状況に関心を持つ。大学の交換留学をきっかけにメキシコに何度か長期滞在し、先住民族地域でフィールドワークを行う地域開発学や、都市部のスラム地域での支援活動を経験する。その中で直面する圧倒的な格差の存在や、子どもたちが成長するにつれ夢を持つことが制限されていく社会構造をどうしたら改善できるのか悩む。大学在学中にJVCの調査研究・政策提言インターンを経験して以来、"国際協力"と"NGO"の世界に足を踏み入れる。メキシコから帰国した2012年度から現職となり、東京をベースにアフガニスタンにいる仲間たちと日々連絡を取り合いながらイスラムの世界やアフガニスタン情勢を勉強中。

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