【ガザ】10月10日:エルサレムからの速報・ガザからの声
ガザとイスラエル双方による戦闘は4日目を迎え、さらに被害が拡大しています。現地時間10月10日午後4時現在、死者数はガザで700人、イスラエルで900人を超えています。
イスラエルからの電力供給を完全にとめられたガザ、昨晩のニュースでは空爆による炎の光で照らされる真っ暗な街が映し出されていました。
電力に加え、ガザ内のパレスチナの通信会社が空爆されたことで、人々がインターネットを使える時間は本当に限られており、現地パートナー団体のスタッフともなかなか連絡がつきませんでしたが、幸い連絡がつき、以下のように語っていました。
昨日(9日)午後2時から翌朝5時まで、空爆が止まることはありませんでした。今あなたがガザに来ても知っている道は一つも残っていないでしょう。今ここで起こっていることは想像もできないと思います。
私たちは彼ら(イスラエル)が何をしたいのか理解できません。電気を止めて、高い建物を破壊して、ジャワール(パレスチナの通信会社)を破壊して。全ての主要なインフラサービスが使えなくなってきています。そしてこれがいつ終わるかわからない。
アメリカに住む兄が今日、私たち家族のもとに駆けつけようとエジプトから(※1)ガザに入ろうとこちらに向かっていますが、エジプト側の検問所も今日空爆され、出入りできなくなりました。
私はこの事態を予感していたので、兄に停戦になるまでそこで待っていてと伝えました。しかし兄は、”もう出発した。家族が危険な目に合っているんだ、傍にいなきゃ”と言って聞きませんでした。
兄はまだ経由地のヨルダンに行く飛行機の中ですが、きっと彼がヨルダンに到着し、このことを知ったら発狂するでしょう。アメリカに戻るしかないと思います。
(※1)ガザとエジプトの境界にあるラファ検問所は、今日開けられたものの、現地時間午後2時頃に空爆され、再びガザの人々は退路を絶たれました。
インターネットを使える時間は本当に限られています。30時間電気がなかった後にようやく今日3、4時間電気がきました(※2)。
子どもたちは怖がっていますが、なんとか外の音から気をそらさせるよう努力しています。それでも気をそらさせるのが難しいこともあります。
何を伝えたら良いのかわかりませんが、本当に悲しいです。犠牲になった人たちや破壊された街の風景は私たちにとって言い表しようのない悲しみをもたらしています。
(※2)もともとイスラエルによる封鎖下にあり、度重なる空爆と厳しい物資の輸入制限により発電所の復旧がままならないガザは、電力の8割ほどをイスラエルに頼らざるを得ず、イスラエル政府は昨日その電力供給も全て止めました。
ガザの市民は今この時も、自分や自分の家族がいつ命を失うかわからない恐怖の中にいます。イスラエルの市民も同様でしょう。一刻も早く戦闘が止むことを願うばかりです。
【JVCでは、ガザ緊急支援に向けて寄付の募集を開始しました】
現段階では、現地の病院に対して医療支援を実施する予定ですが、引き続き情報収集をしながら必要な支援を検討し、現地の人々が必要とする支援を実施します。
どうか、みなさまの温かいご支援をお願いいたします。
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