【ガザ】11月19日:エルサレムからの速報(44日目)
止むことのない激しい空爆により、SNSではあちこちで回収されないままとなっている遺体の動画などが出回っています。しかし、医療機関が機能しなくなっていることにより、ガザの保健省では増え続けている死者や負傷者、行方不明者などの人数を把握できなくなっています。また、燃料不足のため、16日にはガザ内の通信会社のサービスが使えなくなりました。
ガザ最大のシファ病院では15日に電力不足によって医療機器が全て停止したことで、これまでに未熟児や重傷病者49人が亡くなっています。シファ病院は再三に渡りイスラエルから退避勧告を受けており、本日450人の患者とその家族、および敷地内に避難していた人々が退避を余儀なくされました。しかし、重症で動かすことの出来ない患者120人と数名の医療スタッフが病院に残されたままとなっています。
10月21日以降、1,139台の救援物資を積んだトラックがガザに入っていますが、食料だけで見ても必要量の10%しか賄うことができていません。17日には10月7日以降初めて、1万リットルの燃料が運び込まれましたが、これは救援物資を運搬するために必要な燃料の37%にしかなりません。深刻な水・食料不足による飢餓や脱水が人々の命を奪い始めています。
このような状況の中、先日JVCのガザ宿舎のオーナー家族からこんなメッセージが届きました。
「40日が過ぎ、戦争はまだ続いています。初日から何か変わったことがあるでしょうか?さらに避難者が増え、死者が増え、破壊が増えているだけです。他には何も変わっていません。政府はどこにいるんですか?世界はどこにあるんですか?みんなどこにいるんですか?ガザは地図にすら載っていないかのようです。ただ祈る人たちがいるだけです…。」
また、エルサレムおよびヨルダン川西岸地区(以下、西岸地区)でも、パレスチナの人々は以前にも増して恐怖と隣り合わせの生活を強いられています。10月7日以降、死者は190人を超え(うち51人が子ども)、さらに道端や検問所などでの無作為なスマホの検閲などにより、ガザやハマスについて投稿をしたり、他人の投稿をフォローしたり”いいね!”を押している履歴があることで逮捕される人も続出しています。
声を上げることすら叶わず、現地の人々からはこんな声が漏れ聞こえています。
「彼ら(ガザの人々)は私たちだ。なのに連帯の気持ちを示すこともできない…。」
また、あるエルサレムのパレスチナ人はこんなことを言っていました。
「こんなことは誰にも起こってはいけないことだ。パレスチナ人やムスリムだけでなく、キリスト教徒にもユダヤ教徒にも、世界の誰にも起こってはいけないはずなのに。」
JVCはこの言葉に強く共感します。これ以上双方に犠牲者が出ないよう、そして人質となっている方々が安全に解放されるよう、一刻も早い停戦を求めます。
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