【ガザ】12月25日:エルサレムからの速報(80日目)
12月22日、国連安全保障理事会は、パレスチナ自治区におけるガザ地区全域での「緊急かつ長期の人道的休戦と回廊設置」を求める決議案を採択しました。
ところが、イスラエル軍による空爆や地上からの砲撃、時には銃撃など、勢いは留まることなくガザの人びとを襲い続けています。12月24日時点で死者は約20,500人、そのうち8,200人が子どもです。負傷者も55,000人ほどとなっており、多くの負傷者が適切な治療を受けられていません。
数日ぶりに連絡がとれたガザの友人は、「誰かが亡くなったという知らせを受けることが日常になってしまっている…」と言っていました。いま、ガザのすべての人びとが同じ状況にあり、自分の命だけでなく、いつ自分の子どもや家族、友人を失うかという恐怖とも闘い続けているのです。
ハマスの人質となっている130人ほどの人びとも未だ解放されていない中、そのうちの3名がガザ側の戦闘員と誤解され、イスラエル兵に射殺されるという痛ましい出来事がありました。
ガザの人びとは飢えや渇きと闘いながら、空爆を避けて何度も移動を繰り返し、酷い避難生活を強いられています。避難民の人数は190万人(ガザ人口の85%)にも及んでいます。
人びとは南へ南へと追いやられ、JVCのパートナー団体アル・デル・インサーン(AEI)のスタッフも、南部のハン・ユニスという街からさらに南のラファへと避難を余儀なくされています。スタッフのうちの1人は、現在は避難場所を見つけたものの、移動して数日は行くところもなく子どもたちと路上で過ごしていたそうです。通信状況も依然としてかなり不安定であり、連絡が取りづらい状態が続いています。
そんな中、これまで長年共に活動してきたパートナー団体AEIのスタッフの一人が、エジプトのカイロに退避しており、緊急支援の話し合いのため、エルサレム駐在員の大澤がエジプトに出張してきました。
現在ガザに入っている救援物資は現在平均一日トラック80台前後。依然として、10月7日以前の一日500台からはほど遠く、まったく足りていません。
一方で南部では、物価は高騰しているものの、まだなんとか生産を続けている農家や酪農家が野菜や果物そして肉を販売しており、闇市などで手に入る食材もあるということ、各世帯によって異なるニーズにも応えやすいということで、現金給付の実施に向けた準備を進めています。詳細については、近日中にJVCのホームページでお伝えしたいと思います。
また、緊急救援を進めているところではありますが、ガザの人びとが今、何よりも必要としているのは「停戦」です。JVCの東京事務所では、引き続き他団体と共に、日本政府へのはたらきかけを継続しており、本日も共同記者会見を開催しました。市民一人一人の声と力が必要とされています。どうか停戦に向けてともに声をあげてください。
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