【ガザ】粉ミルクと現金給付支援を進めています
10月7日の戦闘開始以降、ガザの状況はひどくなるばかりです。
JVCはできる限りのネットワークを駆使し、停戦のための政策提言活動を続けていますが、残念ながら未だに戦闘が続いています。
現在、ガザ最南部のラファにはガザ各地から避難民が押し寄せており、もとの人口30万人弱に対して、ガザ全人口の7割にも及ぶ150万人が滞在していると言われています。
そのラファに対してイスラエル側から激しい攻撃が行われており、ガザ各地からラファに命からがら避難してきた人びとは再度、北側への避難を余儀なくされるという信じがたい状況です。避難の途中や避難先でも、空爆や砲撃、狙撃などが繰り広げられています。
米国、カタール、エジプトなどが停戦に向けて調停を試みていますが、一方で米国はヨーロッパの主要国などとともにイスラエルに武器や戦車・戦闘機などの供与を続けています。
1992年からパレスチナ、2002年からガザで支援活動を続けてきた私たちは、これまでの繋がりを生かして、現在3つの緊急支援活動を試みています。
ガザの情勢悪化や通信状態の悪さによりスムーズにいかない部分が多い中で、2つの支援活動について動きがあったので、今日はその最新の状況をご報告したいと思います。
JVCは、東エルサレムで10年以上活動をともにしてきたパレスチナ医療救援協会(PMRS)とともに、当初は救急セットや医薬品などの支援を予定していました。
しかしながら刻々と変わる状況の中、それらはJVC以外のサポートで一定程度カバーできる見込みが立ったため、まだどこもカバーしきれていない「乳児用の粉ミルク」の支援を検討できないかという相談を受けました。
この状況を受け、JVCは支援内容を粉ミルクに変更し、現在その調達までコマを進めることができています。
(調達した粉ミルク缶)
もともとJVCがガザ地区で続けてきた活動は、子どもの栄養失調予防と改善支援です。
そのこともあって、現在の想像を絶する環境下で日々を凌ぐ子どもたちとそのお母さん達のことがずっと気がかりでもありました。
極度のストレスが続いていること、睡眠をとれないことで母乳が出にくくなっている母親も多く、粉ミルクの需要が高まり続けているのと同時に、粉ミルクの価格が高騰しています。少しでもガザのお母さんの力になれるならと、この緊急支援活動を進めています。
(ガザでの支援活動の様子/2021年)
2/21現在、粉ミルクをどこからガザに入れるか、最適な方法をパレスチナ医療救援協会(PMRS)とともに探っています。
また情報をアップデートいたします。
ガザで長年活動をともにしてきた現地NGO・アルデルインサーン(AEI)とは、食料などの物資不足に加え、物価が激しく高騰する状況を受け、現金(モバイルマネー)給付の支援を進めてきました。
アルデルインサーン(AEI)のスタッフ自身がほぼ全員避難民である状況や、戦火の中での銀行とのやりとりの難しさなどもあり、実際の給付まで時間を要しましたが、エジプトに退避できたスタッフと連携をとりながら、給付まであと一歩のところまで来ています。
こちらももう少しで、ガザの人びとに支援を届けることができそうです。動きがあり次第、また更新いたします。
10月以降、エルサレムに駐在するJVCパレスチナ事業の木村万里子、大澤みずほ、現地スタッフのアヤット・ヤグムールは各所と連携し、何とかガザの中に支援を届けるべく奔走しています。
ガザは、現実のものとは思えない程の状況です。しかしながらこれが現実で、この惨状の中、何とか命を繋いでいる人びとが大勢います。
資金があれば、今予定している緊急支援活動を拡大したり、新たな活動を検討したりすることが可能となります。
JVCは引き続き、ガザ緊急支援のための資金を募っています。どうか皆様の温かいお気持ちをお寄せください。ガザ緊急支援にご協力をお願いいたします。
特定非営利活動法人日本国際ボランティアセンター(JVC)
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