スタッフインタビュー「JVCの中の人を知ろう!~東武瑠さん編~」
こんにちは!インターンの石川、土田、深見です。
今回はJVCラオス事務所 現地代表の東武瑠さんにインタビューをしました。ぜひ最後までご覧ください!
東京都生まれ、埼玉県所沢市育ち。自然豊かな環境で育つ中で、環境問題に関心を持ったそうです。
大学では教育学、大学院で社会学を専攻。
大学院修了後、念願だった小学校の教壇に立ちましたが、2019年のアフガニスタンでの故・中村哲氏の襲撃事件を機に、国際協力の道に進むことを決意し退職。
その後1年間の語学留学を経て2024年4月JVC入職、ラオス駐在となりました。
東さん、よろしくお願いします…!
趣味は野球観戦(横浜ベイスターズ)とサウナです。
昔から温泉やサウナが好きでしたが、去年フィンランドに行ってますます好きになりました😊
大学院1年生の時にインドに行こうと思い、マザーテレサが好きだったのでカルカッタに決めました。カルカッタには孤児院、障がい者・路上生活者向けの施設などがあり、「死を待つ人の家」(路上生活者(治療不可能な人)向けの施設)でボランティアしました。
それまで海外で働こうと思ったことはありませんでしたが、このボランティア体験が世界に目を向けるきっかけになったと思います。
マザーテレサの「死を待つ人の家」
子どもが好きなのと、子どもと一緒にいると活力が湧くんですよね。あとは、オフィスワークよりも人間に向き合う仕事がしたいと思っていました。実際に小学校教員になり大変でしたが、子供が成長していく姿を目にすることがやりがいでした。
学校では川や湖など自然のある場所に出かける体験教育をやっていました。そこで、こういう問題があるよと伝えていました。環境問題だけではないですが、重要なことは内実的にきちんと問題を理解することだと思っています。
教育は自分の中で人生のテーマです。
吉田松陰が好きなのですが、彼は社会を変える人を育てましたよね。社会を変えるには人が必要で、その人を育てるのが教育だと思っています。自分も世界や社会を変える人を育てたいです。
特定の団体で働きたいということはなく偶然でした。なのでJVCやラオスで働くことになったのは縁だと思っています。
ただ、いずれは国際協力に関わるような仕事(現場に行って世界の問題に向き合うような仕事)がしたいと思っていました。
そのため教員を辞めた後は、国際協力をするにあたり英語が必要だったので1年間語学留学をしていました。3カ月はフィリピン、残りはアイルランドで過ごしました。
アイルランド留学時のご友人と過ごす様子
ー国際協力を行う団体の中でもJVCを選んだ理由も特になかったのですか?
そうですね。ただ、例えば女性のエンパワーメントや医療など専門外のことはできないと思っていました。一方で教育や環境については経験があるので、自分が取り組みたいこととマッチしたんだと思います。
教員だった頃は環境教育に力入れていましたし、自然体験や子供達にキャンプに連れて行ったりそういうことが好きだったのもあります🍃
ーもともとラオスはどんなイメージでしたか?
ダム(水力発電)しか知らなかったです。中高の教育実習をした時に東南アジアのことについて教えたことがあったので、それで知っているくらいでした。
実際に訪れるとタイやベトナムに比べて人口が少ない印象でした。そういう意味では住みやすいのでないかと思います。ギャップはあまりありませんでした...!
ーラオス駐在中はどのような仕事をしていますか?
ラオス事務所では、活動に加えて政府と交渉、会計や現地スタッフの雇用など事務管理などもしています。
ーもっと知ってほしいラオスの一面はありますか?
開発の波に晒されているとは言え、まだ自然が残っています。自然豊かなところは知ってほしいというか、ラオスの良い部分ではないかと思います。
今は開発によって数は減っていると思いますが野生の象やトラも生息しているみたいです🐅🐘🌳
インタビューの様子
ーここまでお話を聞いていて利他的な方だと思いました。
自分を成長させたいというよりは誰かのために何かをしたいという思いが伝わってきたのですが、そうした行動のモチベーション、原動力は何でしょうか?
自分を成長させたいという気持ちももちろんあります。ただ、問題にアプローチしたいという気持ちが大きいです。
友達の結婚式に行ったりすると、年収が倍くらいの人がいたり、結婚の話や家を購入するとか聞きますよね。「なんで仕事辞めて、留学しているのか」と聞かれることもありますが、自分は問題を解決しないといけないという思いの方が大きいです。
極端な話ですが、環境問題を放っておいたら将来地球に住めなくなります。もちろん会社に勤めて家族を養うことも大事なことだと思います。ただ、問題の解決という点ではなかなか貢献できないので、だったら直接社会の問題に解決できるような仕事がしたいと思いました。
なので、原動力は自分を成長させたいという気持ちと問題を解決したいという気持ち半分ずつだと思います。
(大切にしている言葉を画用紙に書きながら説明していただきました✨)
「隗(かい)より始めよ」
まずは自分から、小さいことから始めなさいという意味です。
中国の故事成語で隗は人の名前です。自分にとって足りない部分でもあり、戒めでもあります。
国際協力に関わっていると、例えばラオス事業では「環境を保全する」「人々のくらしを守る」という大きな話になりがちです。他にも「戦争を止める」だったり。
それも大事ですが、目の前のことに集中することも大切です。
環境問題も半分は解決できないと思っています。戦争は戦争でなくならないと思っている部分があります。止めたいけど、止まらない。ただ、それでは自分の中でモチベーションが上がらない。大きな話ばかりするのではなく、自分ができることをまずは自分自身がやることが大切だと思っています。
色んな問題を解決できる人になりたい。人生一回なのでやりたいことやってから死ぬ、と。
(このスタッフインタビューはnoteに掲載します。noteの読者は学生も多いので国際協力に関心を持っている学生にひと言お願いします📣)
外を見ろ。外は海外のことだけではなく、国内も含まれます。でも、特に海外をお勧めしますね。
あとは、日本の当たり前は当たり前じゃないということ。例えば、近年オーストラリアにワーホリする若い人が多いですが、そこで賃金の差を知れたりしますよね。どういうポジションに自分がいるかが分かります。
● インタビューを通して東さんの社会問題を解決することへの熱い想いが伝わってきました。一方で、戦争や環境問題のような大きな課題については解決しないかもしれないと思いながらも、だからこそまず自分にできることから始めることが大事なんだと繰り返しお話されていたのがとても印象的でした。私も悩んだ時には今の自分に何ができるか?という視点で考えたいと思いました。(石川)
● 頭で考えるだけではなく、「自分で社会問題を解決する」という強い意志を持って行動に移している方だと感じました。また、「隗(かい)より始めよ」という言葉は、個人的に座右の銘にしたいくらい響きました。大きな理想を追い求める際、小さなことから目を向ける姿勢を忘れずにいたいです。(土田)
● 東さんの環境問題に対する'強い意志'がよく分かるスタッフインタビューでした。私も東さんのような当事者意識を持って、これからもJVCのインターン生として精進していきたいと思いました。
また、個人的に教育は関心のある分野なので東さんともっと教育についてお話ししたい、、!!!✨(深見)
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
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