REPORT

日本

日本文理大学附属高等学校でオンライン授業でお話させてもらいました!

d09d55f98baf96aa6a31dd98f08bf215-1742281776.png

ブックオフ「キモチと。」を通した不要品寄付にご協力くださっている日本文理大学附属高等学校の皆さん。

これまでのご協力の様子はこちらのブログでもご紹介させてもらっています。

【ブックオフ「キモチと。」】日本文理大学附属高校の皆さんが今年もご協力くださいました!(2024.12.19)

【古本回収】日本文理大学附属高校の皆さんの取り組みが放送されました!(2023.02.16)

今回のご協力へJVCからお送りした感謝状と一緒のお写真もいただきました。

58793c832950c1364549eeabca81714d-1742281785.jpg

そして、寄付のご協力の後、1-5、2-5のクラスの皆さんに、オンライン授業でお話させてもらいました。

今回の「キモチと。」への取り組みにあたって、事前に難民について学習をされていたとのことで、難民についてをメインにお伝えしています。

4042a73f161a536d1f65e4379fd8f0eb-1742281861.jpg

世界の現状を知る

まずは最初にクイズタイム。
第一問はこちら。

<世界の格差>

・最も裕福な●%が世界の富のほぼ半分を所有
 最も貧しい半分が所有しているのはわずか0.75%*1

・億万長者の富の60%が相続や搾取の仕組みから。
 富を奪い独占していく構造にあると報告されています*2


三択で選んで手を挙げてもらいました。

A:1%
B:10%
C:30%

ご覧の皆さんはどれだと思いますか?

a1c18f5be2c5ad3eaaa26a98695bf68c-1742282002.jpg

正解は「A:1%」。かなり意外な数字だったようで、当日授業に参加してくれた皆さんはBかCを選ぶ人が多い印象でした。

* 1 OXFAM International
https://www.oxfam.org/en/press-releases/richest-1-bag-nearly-twice-much-wealth-rest-world-put-together-over-past-two-years

* 2 OXFAM International
https://www.oxfam.org/en/takers-not-makers-unjust-poverty-and-unearned-wealth-colonialism

つづいて第二問。

<増え続ける難民・避難民の数>*

・紛争や迫害により故郷を追われた人の数は、
 2024年5月時点で●人に達しました 

・12年間連続で増え続け、過去最大の数

・〇〇の人口と同じくらい、◯人に一人の割合

・約40%が18歳未満の子ども


  • ●人のところ、の人数を答えてもらいました。

三択は以下の三つです。

A:2600万人
B:5800万人
C:1億2000万人

正解は「C:1億2,000万人」。日本の人口と同じくらい、70人に一人の割合と報告されています。

*UNHCR
https://www.unhcr.org/jp/global-trends-2023

「難民」とは?

ニュースなどでよく聞く「難民」という言葉。その定義についても改めてお伝えしました。

「紛争や迫害から自分や家族の命を守るために、
自分の国を離れて国外に逃れなければならなかった人のこと」
(UNHCR:国連難民高等弁務官事務所)

ちなみに・・
国外に出た人→難民(refugee)、
自分の国にとどまって避難している人→国内避難民(internally displaced persons:IDP)

難民と国内避難民、日本語では似ているので混同されがちですが逃げる先が国内か国内かで使い分けられています。
(※クイズの1億2000万人は国内避難民6800万人も含む数字です)

だから、国際協力

クイズの内容からみえてきたように拡大する格差と、増え続ける難民たち。
そこには、より豊かな生活をするための強引な開発を含む富(資源)の奪い合いや様々な形の紛争が影響しています。

普段あまり意識することは少なくても、私たちの暮らしは輸出入だったり海外とのつながりなしには成り立たない、“国際的”なものとなっています。
難民問題は、豊かさや経済活動の恩恵を享受する私たちの毎日の暮らしの結果でもあります。

決して他人事ではない世界のあり方に対して、どう向き合うか?難民(弱い立場の人)や環境について考え、行動することが、「国際協力」になると考えています。

本来の力を取り戻すために

JVCの団体のポリシーや活動についてお伝えしたあと、支援を必要としている人たちはもとから「そういう国・人たち」だったわけではなく、豊かな文化や平和な暮らしを送っていても大きな流れに巻き込まれてしまうことは誰にでも起こりうるということ、また、JVCの国際協力のあり方は「かわいそうな人たち」を助ける恵まれた私たち、ではなく、困難な状況に陥り力を奪われている人々が本来の力を取り戻すためにサポートをする、フラットな関係に基づくものだということをお話しました。

そして、最後のむすびとして映画『ホテル・ルワンダ』の劇中のセリフからの引用で、「世界の人々は映像を見てかわいそうねと言うけど、そのままテレビを見ながら食事を続ける」という言葉をご紹介し、ぜひ話を聞くだけでなく、自分たちの暮らしの中でできることを考え、アクションにつなげてほしいというNGOスタッフとしての願いを伝えさせてもらいました。

皆さんからの声

授業後の皆さんからたくさんの感想をいただきました。一部をご紹介させていただきます。国際協力をの分野を目指したいというありがたい声も!

「けっして他人ごとではないなと改めて感じました。
今、自分たちにできることに協力していき、平和な世界に少しでも近づけるようにしていきたいです。」

「テレビなどで難民のニュースなどをやっていてかわいそうだなぁとかたいへんだなぁとは思っても見ているだけだったなと思いました。募金などを見かけたらたまにしてみようかなと思いました。」

「将来は自分もこういう分野の職に就いて日本を超えて難民問題で普段の生活を送れない人々を助けたいです。」

また、授業についてケーブルTV佐伯のニュース番組「さいきっちNEWS」で放送されました。

授業後に再度のご協力も!

授業の後、生徒さんたちが改めて自分たちでできることを、とういことで再度改めてのブックオフへのご支援も送ってくれました!
しっかりとアクションにつなげてくださり、本当にありがたいです。

ab6bc3015aae6bd552e9a2e097721765-1742284101.jpg

現在、「キモチと。」は立ち上げから5周年を記念して、皆様からあたたかな応援への感謝としてご寄付1件につき500円が上乗せされて寄付されるキャンペーンを3月末まで実施中です。

対象になるご寄付は10点以上の寄付の場合などの条件があり、詳細は下記をご覧ください。
https://www.ngo-jvc.net/news/news/jvc_bookoff_5th.html

日本文理大学附属高等学校の皆さんは2022年からブックオフ「キモチと。」へのご寄付をいただいていて、今回初めてオンライン授業をさせてもらいました。
これからもより良い関係を築いていけたらと思います。
(学校での授業・講演にご関心をお持ちの方はぜひこちらのページをご覧ください。)

日本文理大学附属高等学校の皆さん、改めてありがとうございました!

一覧に戻る

関連記事

日本文理大学附属高等学校でオンライン授業でお話させ...

「本当に辛い時に、現場にいたのは誰か?」加藤登紀子...

静岡・裾野市や長泉町で広がる国際協力の輪

パレスチナ・ガザ 緊急支援に寄付する