ガザの幼稚園での『おもちゃ作り』
こんにちは、パレスチナ現地駐在の大澤みずほです。
今日のレポートでは、2022年12月に訪問した、ガザ地区の幼稚園での『おもちゃ作り教室』のレポートをお届けしたいと思います。
おもちゃ作り教室は、子どもの健康診断だけではない母親向けのアドバイス活動の一環で実施されています。
おもちゃは子どもの発達に大きく影響を与えるもので、日本では知育おもちゃなどもたくさん売っています。しかし、ガザの特にJVCが活動しているような地域には、貧困家庭が多く、「こういったおもちゃが子どもの発達に良いですよ」と伝えても、買う余裕がないのが実情です。その中で、買えないなら作ろう!と始まったのが、『おもちゃ作り教室』です。
今回のセッションは幼稚園で行われ、幼稚園の先生も5名ほど参加していました。
「形と色を覚えるゲーム」に取り組む男の子。
こちらは「ボールを転がして穴に入れるゲーム」です。ボールを握って転がすゲームを通じて、身体能力や集中力を養うことができます。
初めて日本人が訪れたため、30分ほどフォトセッションのようになってしまいましたが、おもちゃ作り教室が終わった後、幼稚園の中を案内してもらい、先生たちから幼稚園の状況などを聞くことができました。
この幼稚園は、園長先生ご自身が、子どもを持つことができなかったことがきっかけで設立されたそうです。(子どもたちが園長先生を囲んでいる様子から子供たちも園長先生のことをとても慕っている様子でした!)
園内はきれいに飾り付けされており、壁のペイント以外は、先生たちがすべて手作りしているそうです。
ガザの幼稚園は私立が多く、数も多くはありません。最近では、幼稚園の競争が激しく、みんなきれいに飾り付けなどしてSNSで広報しているそうです。
この幼稚園では、現在140名ほどの生徒を受け入れているとのことでした。
これまでも幼稚園で実施したことはありましたが、今回の幼稚園の先生たちはとても意欲的で、今後も協力して新しいおもちゃの開発なども一緒に考えて行けたらという話になりました。
ガザに限らずパレスチナ(イスラエルも)では、みんな道端にゴミを捨てたりするので、イベントの後などの会場はゴミだらけになります。それを清掃の方が掃除するのですが、今回のようなおもちゃ作り講習では、教える側のボランティアさんたちが清掃しているので、子どもたちへの教育という視点からも、参加者の人たちにもゴミをゴミ箱に入れるくらいはしてもらっても良いのでは?ということを提案しました。今後、それが定着していくかを追っていきたいと思います。
おもちゃ作り教室は、今回の場所だけでなく別の場所でも幼稚園などで場所を借りて実施していますが、幼稚園の先生にも好評なので、今後も子どもたちの環境を良くしていきたいという想いのある方をまきこんで広げていければと思っています。
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