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スーダン

Sudan INGO Forumの声明に賛同しました「スーダン政府と国際社会に対し、人道支援活動の実施を妨げている官僚主義的、及び安全保障や資金調達上の制約を解除するよう要請する」

2023年4月15日、スーダンの首都ハルツームでの国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の軍事衝突勃発から100日が経過しましたが、紛争は収束するどころか、ダルフール地方、コルドファン地方、青ナイル州にも拡大し、現地の状況は一層厳しさを増しています。医療施設は医療器具や薬が不足し、ほとんど機能しておらず、スーダンの人道危機は深刻化しています。そんな中、JVCも参加しているスーダンで活動する国際NGOによって組織されるINGO Forumが2023年7月25日付で声明を発表しました。JVCもこの内容に賛同します。声明の内容は以下の通りです。
※一部省略しています。

「スーダンでの軍事衝突勃発から100日経過し、医療施設は医療器具などの不足や、支援を妨げている官僚主義的な制限に苦闘しています。スーダン INGO Forumのメンバーは、スーダン政府と国際社会に対し、人道支援活動の実施を妨げている官僚主義的、及び安全保障や資金調達上の制約を解除するよう要請します。」

首都ハルツームでの戦闘勃発から100日が経ち、国の人口の半分にあたる約2,470万人が人道支援を必要としています。260万人の国内避難民を含め、少なくとも330万人が避難生活を余儀なくされています。また、この戦闘で数千人が死亡し、負傷者は数万人にも上ります。高齢者や障がい者などを含む紛争地に取り残された脆弱な立場にある人々は、食料、水、電気、医薬品を手に入れることができず、多くの人が飢餓などの深刻な危機に直面しています。
そんな中、援助団体は支援を必要としている人々を支援・保護するために、たゆまぬ努力を続けています。この100日間でINGOは、各地域で数百の施設を通じて医療、栄養、公衆衛生などの支援を約200万人に実施しましたが、実際のニーズを鑑みると、全く十分ではありません。
援助関係者は官僚主義的及び行政的な障壁により、職員の渡航・移動制限、緊急を要する物資の輸入・輸送の制限、慢性的な治安悪化、国際人道法と援助団体職員の保護の軽視、十分かつ柔軟な人道資金の不足などにより、支援活動の拡大を妨げられています。
紛争が勃発してからこれまで約110名のINGO職員のビザ発行が保留にされ、スーダンに渡航できていない状況です。INGOがビザを迅速に取得できる明確なシステムがないことや、滞在許可証の更新やビザの延長に大きな課題があることが、状況をさらに深刻にしています。スーダン国内では、職員や物資の移動制限と、州レベルでの複雑な政府承認プロセスが援助活動の妨げとなっており、支援の提供に後れをきたしています。
さらに、援助関係事務所や職員、支援物資に対する略奪や攻撃は続いており、この3カ月の間で少なくとも17人もの職員が殺害されました。
スーダンは崩壊の危機に瀕しており、現在の環境下では人道支援活動は依然として十分ではなく、不安定なままです。
スーダンの人道危機のさらなる深刻化を防ぎ、スーダンの人々の苦しみを終わらせるために、国際社会は早急にアクションを起こすべきです。スーダンINGO Forumは、以下のことを呼びかけます。

1.援助関係者全員に早急にビザを発行し、官僚主義的・行政的な妨害を停止すること

スーダン政府は、人道支援のアクセス促進のため、ただちに行動を起こしてください。現在保留されているビザを早急に発行し、援助団体のためのビザ申請手続きに関する明確な手引きを発行し、援助団体職員の活動や支援物資が必要な場所に届けられるよう、全ての入国港を利用できるよう許可し、国内の渡航・移動制限を撤廃するべきです。近隣諸国の政府、国連加盟国、地域組織は、人道支援を届けるために官僚主義的な障壁を取り除くようスーダン政府と協力しなければなりません。

2. 援助関係者、支援物資及び資産の保護を含む国際人道法を尊重すること

拉致や拘束を含む、民間人に対する暴力や、水処理場、病院、学校、民間人の住居などの重要なインフラに対する攻撃は、ただちに終わらせなければなりません。また、紛争当事者は、援助団体職員が不当な攻撃や干渉を恐れることなく活動を実施できるように、援助団体職員や資産を保護するべきです。すべての当事者たちは、自軍が国際人道法を遵守することを保証しなければなりません。
戦争行為を停止させるためには、地域組織、近隣諸国、その他の国連加盟国は、こうした重要な保護の問題を取り上げ、紛争当事者たちに国際法の義務を喚起し続けるべきです。

3. 人道支援に必要な柔軟な資金を至急拠出すること

2023年6月19日に開催された会議ではよい兆候がみられましたが、それでも現在までに寄せられているスーダンの人道支援への資金は必要な資金のわずか23%程度です。
援助団体がニーズに応じて活動を拡大するためには早急に追加資金が必要です。ドナー側は、団体が現在の実務上の課題に対処できるように柔軟に対応し、コミュニティ主導の取り組みを含めた、最前線で重要な活動を行っている地域や国の援助関係者に支援を提供すべきです。

以上

原文は以下のページをご参照ください。

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