ABOUT

世界から中心をなくそう

JVCは、目の前の課題を解決するだけでなく
上下や貧富をつくる社会構造をこの世界からなくすために、
志を同じくする人々の力、思いを結束し活動しています。

1980年の設立以来、アジア、アフリカ、中東、日本で、
その地に生きる人たちと共に活動を続けてきました。
現地で当事者が発する声を大切に聴きながら、歩みを進めています。

ミッション・ビジョン

JVCが
目指す社会

VISION

あらゆる人々が自然と共存し、
安心してともに生きられる社会をめざします。

JVCの使命

MISSION

グローバル化が進む今日の世界において、周縁化された人々の暮らしは、一層の差別、分断、抑圧といった構造的な暴力の中で困難な状況に直面しています。とりわけ市場競争の激化に伴う収奪的な開発、地域覇権を争う武力紛争は、現地の人々の命や自律的な日々の暮らしのための様々な権利を侵害しています。
JVCはこうした境遇に置かれた人々に寄り添い、みずから立ち上がろうとする人々と手を携え、社会変革の輪を広げていきます。
そのために、次の4つの具体的なミッション(使命)を掲げて活動します。

自然資源を保全し、
住民主権を尊重します。

収奪的な開発に対して、地域の資源を守り活用する実践や、声を上げ、あるいは問題意識を持つ当事者の取り組みを支えます。さらに、開発の実施主体や国際社会に対して問題点を指摘しその改善に向けた働きかけや政策提言を進めます。

公正な社会を実現し、
人々の権利を回復します。

社会的差別や武力紛争などさまざまな困難に直面する人々とともにその背景や原因を考え、人間が人間らしく生きるための権利を取り戻すための支援を行います。

違いを認めあう共生社会を
実現します。

民族、宗教、政治的立場による分断を越えて相互理解を進めるために、市民レベルの交流を通して共生の社会づくりを推進します。

政策提言によって
社会を変革します。

人々が置かれた状況と背景にある問題について発信や提言を行い、問題の解決に取り組む市民ネットワークに積極的に参加し、ともに国際社会や日本社会に働きかけ解決への道につなげます。

なぜボランティアセンターなのか

 私たちJVCは、アジア諸国で起こる戦争や難民の問題をニュースで見た市民による、「居ても立っても居られない」想いと行動から生まれました。
 JVCはボランティアを「無償の人材」ではなく、自発的につながり、支え合いたいという意志から「自発的に動く人」として捉えています。
 問題が生まれる構造をそのものを変えるためには、現地の人と共に活動し、社会が変わる仕組みを創っていく人が、この世界にたくさん必要です。支援のプロとしてではなく、まずは「市民」と「市民」として向き合う人々が集う「場」でありたい。
そんな願いを、JVCは「ボランティアセンター」という名称に込めています。

JVCの取り組み

JVCは世界各地の困っている人々に、足りないものをあげるのではなく、つくる方法を一緒に考える。紛争で傷ついた人を助けるだけではなく、紛争を起こさない道をつくる。
「問題の根本にこだわる」。この思いを貫き活動しています。

  • “奪う”のではなく
    “分かち合う”

  • 分断対話の力
    乗り越える

  • 可能性を
    ともひらく

代表メッセージ

JVC代表理事 今井 高樹

JVC代表理事今井 高樹

いま、世界はウクライナ情勢に揺れています。
誰がこの事態を予想できたでしょうか。目にしているのは、これまで想像さえしなかった光景です。国際報道や人びとの関心は一気にそこに吸い寄せられています。

しかし、危機的な状況が進行しているのはウクライナだけではありません。先日、私が調査のため出張した南スーダンでは、3年にわたって続く洪水で80万もの人びとが住む場所を失いました。紛争も収まらず、襲撃を受け虐殺を逃れた10万人が避難民キャンプで身を寄せ合っている現場に遭遇しました。それに対する緊急人道支援は立ち遅れ、国連の現地責任者は「救援資金がウクライナに回ってしまった」と嘆いていました。
今この時にも、私たちが活動するそれぞれの国や地域で、資源・土地の収奪を伴う大規模開発や、地域覇権をめぐる紛争が進行しています。この1年間、私たちはそうした現実に向き合い、現地の人びととともに精一杯活動を行ってきました。また、注目を浴びることが少なく「忘れられた紛争」と呼ばれる人道危機が続くイエメン、そして南スーダンにおいて新規事業の可能性を探るための現地調査も行いました。ぜひ、この報告書をお読みください。

メディアに流れる情報や国際援助が一極に集中するなかで、世界各地の人びとの声を伝え、多様な視点を提供するJVCの役割は高まっています。
これからも皆さんに叱咤激励をいただき、そして支えていただきますよう、お願い申し上げます。

(2022年7月) 

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