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蒸し暑い7月のガザ。上の写真は2023年、JVCがパレスチナ・ガザ地区で行う子どもの栄養改善支援の一環として、おもちゃ作りを行った日に撮影されたものです。
微笑ましいこの夏の日から約3か月後ー
2023年10月7日、イスラエルで衝突が起き、ガザへの攻撃が始まってから半年以上が経過しました。ガザ地区では2024年6月現在、すでに3万7千人近くの命が奪われ、人口の80%を占める人々が避難民となり、極限状態の中で生活を続けています。
ガザを含むパレスチナの人々は言います。
「あなたたちにとってのふつうの生活は、私たちにとっては夢です。」
ふつうの幸せを取り戻すために。
JVCは子どもたちを守る女性たちの活動をサポートし続けます。
イスラエルの攻撃の拡大を受け、名古屋市と同程度の面積に220万人もの人々がひしめくガザでは、避難先のあてもなく、着の身着のまま逃げる人々の移動が起きています。
JVCがガザで行ってきた母子保健活動の中で、ボランティアとして活動していた女性。怖がる小さな子どもたちを抱え、安全と言われていた学校に避難したそうです。しかし、そこがイスラエル軍による爆撃を受け、子どもたちも負傷。別の場所に避難するも再び爆撃を受け、現在は家族7人、小さなテントで暮らしているといいます。
行くあてもない中、あらゆる場所が攻撃対象となり、ガザに住む人々にとって安全な場所などどこにもありません。
過去に私たちと共に活動してくれた、元ボランティアの女性2名の死亡も確認されました。ガザ北部に住んでいた関係者とは、ほとんど連絡が取れない状態が続いています。
2024年5月には、南部の2つの検問所が閉鎖されるなど、ガザへの物資の搬入が困難な状況に陥っています。現地スタッフによれば、モノの値段が最大7倍に値上げされているといいます。追いつめられた子どもたちが、ゴミの中から食べ物などを探す光景も見られています。
さらに、最近のガザの気温は35℃近くまで上がる日もあり、避難による人口密度も急激に高くなっています。人びとの栄養状態、感染症の蔓延のほか、衛生状況の悪化も懸念されています。
私たちが実施している現金給付も、物価の高騰の影響もあり、残念ながら必要なものを十分に購入できるという状態ではありません。
それでも、この状況下で何とか生き延びている人たちに、明日への命をつないでほしい…そんな思いで支援を届けています。
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急激に悪化する情勢の中、JVCは東エルサレムに現地事務所を置き、パレスチナ自治区のガザと東エルサレムで活動しています。これまで30年間、パレスチナへの支援活動を実施してきました。
JVCは2002年から、母子保健に特化したガザ現地NGO「アルデルインサーン(AEI)」のパートナーとなり、栄養や発達についての研修を通してボランティア(Community Health Activator=CHA)を育成。AEIの保健師やボランティアと共に、家庭訪問や健康診断などを行っています。
栄養失調予防の知識と活動が地域に根付くよう、子どもたちの健康を地域で守る「仕組み」作りの支援を行っています。
今回、JVCが3月末から開始した第一回目の現金(モバイルマネー)給付支援。支援の対象は、これまで私たちと共にガザで活動してきたボランティアの女性たちです。
彼女たちは支援を受け取る一方で、避難先で女性のための健康ワークショップを開催したり、「ボランティアとしての活動を早く再開したい」という希望を持っています。このような状況でも積極的に、自分たちの経験を生かして周囲のケアを続けようとしています。
JVCでは2021年から、東エルサレムにおける女性の生計向上とエンパワメント事業を行っています。
パレスチナの女性は占領の抑圧だけでなく、家庭外の活動に対する制約などの困難に直面しています。女性たちが自尊心を高めるための研修を行うと同時に、自ら収入を得るための職業訓練を実施しています。
彼女たちは助けを待っているだけではありません。どんなに大変な状況でも、前向きな気持ちや強い意思、大切な仲間とともに、自らの力で未来を変えていく存在なのです。
JVCガザ現地スタッフから、メッセージが届きました。彼の声を聞いてください。
いま、私たちガザのすべての人が唯一求めているのは希望です。このような逆境の中でも、私たちに思いやりを選ばせてください。平和を、希望を選ばせてください。
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Aさん(ガザ現地ボランティア)
今回、ガザ緊急支援として現金(モバイルマネー)給付を受け取った現地ボランティアから、購入した食料の写真と共に感謝の声が届きました。
私は持ち物をすべて失いましたが、避難先で女性のための健康ワークショップを開催し、ボランティアとしての経験をシェアしています。避難所で直面する衛生状態の悪さや病気の蔓延などの問題を取り上げると同時に、子ども向けの活動にも情熱を注いでいます。今回の現金給付は、子どもたちに笑顔を与えてくれました。
アザール・タウィールさん(研修参加者)
2023年、東エルサレムでヘアーカットの研修を受けた参加者が、研修を通して感じた変化を伝えてくれました。
研修を通して私自身の考え方や性格が変わったと思います。講師のイルハム先生に実際に言われた言葉があります。『研修を始めた時は、アザールはとてもシャイで他人の前で話すことが苦手そうに見えたけど、今では周りの人と積極的にコミュニケーションをとっているし、精神的に強くなったように見えるよ。』私が変われたのは先生と参加者のみんなのおかげだと思います。
パレスチナ事業現地駐在員
大澤みずほ
17年もの間、陸海空を封鎖された中で度々軍事攻撃を受けながらも支え合って暮らしてきたガザの人々。そんな人々が現在、8か月にもおよぶ陸海空からの軍事攻撃による死傷だけでなく、感染症や飢餓による死の危険が迫るという、未曽有の事態に直面しています。
こうした状況下で最も犠牲となっているのは一般市民、特に子どもや女性です。人々は恒久的な停戦および支援を必要としており、私たちは今後も両方に尽力していきます。
どうか、皆さまのお力添えをお願いいたします。
世界はあなたの小さな一歩から大きく変わります。
私たちが世界をより良くする活動は、
皆さまのご寄付・ご支援に支えられています。
日本国際ボランティアセンターでは
マンスリーサポーターや物品寄付をはじめとする様々なご支援を受け付けています。
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